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国宝級お寺の滑り止め!

     100年分の汚れが歴史を語る??その2

 静観とした広大な境内に投光機の灯かりが点り、幻想的な雰囲気の中で施工開始です。今回使用する施工溶剤は、比重1.25レベルのものです。目的は、滑りを抑制するのは当然ですが、長年にわたり花崗岩に浸み込んだ汚れを穿り出す(ほじくりだす)為です。

 ビシャン(たたき)仕上げや、バーナー仕上げの床面は、面が凹凸であるが故に、汚水は吸収され易くなり、結合粒子の隙間のあちこちに滞留蓄積します。その為に、出来るだけ溶剤を花崗岩の奥まで送り込んでやる必要があるのです。そして穿り出す為に大きな役割を担うのが、重炭酸ナトリウムです。中和の際に発生する炭酸ガスが、石の中の汚れを掻き出してくれるのです。

 溶剤を床に捻じ込む意味で、擦りながら塗布していきます。5分程度すると溶剤反応の影響で汚れが浮き出てきて、床面はどす黒くなってきます。そこへ重炭酸ナトリウム水溶液を散布し、ポリッシャーをまわしていくと、チョコレートのペースト状の汚れで埋め尽くされました。間髪入れずペースト状の汚れをバキュウムで吸い上げていきます。炭酸ガスで掻き出した汚れが再び床内に吸収される前に回収する・・・重要なポイントです。

 さすがに100年分の汚れともなると見事な色を醸し出してくれるものです。洗浄後の床はスッキリと、100年前の顔を取り戻しました。もちろん滑り止めの効果も復活です。

 歴史ある建造物と、経年に伴い創り上げられた風情(侘び寂)と言うのは、尊厳を演出するものです。例え滑り易くなったとは言え、床の一部分だけ100年前の姿に戻ってしまったんですから、複雑な思いが無い訳ではありません。これも時代推移にあって、現社会から要求されるテーマであり、仏様もしかたならずや・・・とボヤイていらっしゃるかも知れませんね。・・・・・・南無阿弥陀仏・南無阿弥陀仏

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この記事を書いた人

内藤 憲道

内藤 憲道

多種多様の床材や状態に合わせて滑り止め溶剤を調剤し、美観をまったく損なわずに滑り止め効果をつくる防滑のエキスパート。溶剤系滑り止めでは、業界の第一人者。全国で活躍する防滑業者の多くは、内藤の理論がベースになっているとかいないとか。メンテナンス業界では防滑に限らず床材のドクター(研究者)として知られ、大手ゼネコン、タイルメーカーはもちろん、同業者から現場相談を受けるなど、(一部では)圧倒的な信頼を得ている。

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