SUBERANAI BLOG すべらないブログ

摩擦係数値は滑り抵抗値にあらず!!

      カラオケ得点マシーンの方がまだ官能的??

 先日久しぶりにバラエティ番組を見ていたら歌手の葛城ユキと芸人さんがカラオケで勝負してました。プロ歌手としては大ヒットした持ち歌(ボヘミアン)で勝負を挑まれる訳ですから負けるわけにはいかんでしょうナ。興味津々で暫らく見ていました。

 最初は挑戦者から歌いました。声量もあるし結構うまく歌い終えたと思います。本人も満足そうです。さて得点は・・・93点と出ました。次に葛城ユキが歌います。63才になったとは言え、まぁさすがですナ。相変わらず豊かな声量で歌ってくれました。聞きぼれし感動すら覚えました。さぁて何点出るのか期待していたら・・・92点と出ました。挑戦者に軍配が上がってしまいました。・・挑戦者は飛び上がって喜んでいます。・・そんなアホな・・・

 この勝負の解説をしているのはカラオケマシーンメーカーの若いネーちゃんです。湯川れい子や吉田正ではありません。・・んで、その解説内容はってぇーと、カラオケマシーンに設定されたプログラム上の加点減点がどうのこうの?と言う話ばかりでした。・・・勝ち誇った挑戦者の顔と敗者となった葛城ユキの罰悪そうな顔がアップで写し出されていましたが、私的には後味の悪い違和感のみが残りました。亡き古賀正男先生がよく言ってましたね。『歌は心です。心の故郷です。』・・・感動・感性・官能の世界を指すもので意味深い言葉だと思います。もしもマシーンのみで歌の優劣をつける時代になったら第2の五木ひろしや八代亜紀は絶対に誕生しないでしょうね。

 前置きが長くなりましたが、・・・滑りの世界においてはマシーン(測定器)の数字設定について安心・確信・過信・誤信・不信等が渦巻いております。その背景には世の中の安全安心の義務化傾向があると思います。しかしながら〃滑り〃は官能的(感覚的)に感じるものであり、人の感覚で判断するのが最も正確であろうと思います。とは言え官能的に安全と感じ、且つ高い摩擦係数値であっても、敷設環境や耐摩耗性等により徐々に滑りやすい床に変化していくのは避けられない事です。・・・〃そんなんじゃ数字設定の渦巻きはいずれ竜巻に発達しちゃうんじゃないの??〃・・・残念ながら竜巻になりつつあります。

 タイルメーカーは出来るだけ摩擦係数値の高いタイルを作り、設計・ユーザーは安全と判断し多用する。間違いではありませんが・・・苦言を呈すると摩擦係数値がいくら高くても感覚的に滑るものは滑るのです。故に摩擦抵抗値イコール滑り抵抗値の方程式は全てには成立しないのです。もう一つ苦言を呈すると防滑施工をすると誰もが何年持つ?って必ず聞きますけど、防滑施工が必要でないとされる摩擦係数値の高いタイルって基本的に何年?持つんでしょうかね。・・・この何年?には深い意味があります。摩擦係数値は十数年以上安全数値を計測すると思いますが、〃滑り〃は場合によって一年足らずで滑りを感じ出す事も結構多いのです。・・・何かややこしくなってきたのでチィと話題を変えましょうか。

 今から15年前に福岡県にある某橋の歩道の施工に携わった事があります。元請さんは日本鋪道さんでした。・・・担当の課長さんが、当時まだ口ばしの黄色い私にASTMを使い計測の手ほどきをしてくれましてね。〃内藤さん、滑り止めの仕事をやるんだったらこの程度の計測器は持っとかんとイケンよ。〃って言うんです。・・・高額過ぎて買えませんでしたが・・・

 幸い施工後のBPNが6回とも40以上を計測したのでホッとしましたが計測後、その課長が妙な事を言い出すのです。・・・『明日、200人の官能テストをやらんといけんようになっとる』

 当時の私には何の事やらサッパリ理解出来ませんでした。・・・『何ですかその官能テストって』・・・『ん・・知らんと?』・・・課長は笑いながら私にA4サイズの紙を示しました。そこには官能テストシートと書いてありました。・・・要するに明日この歩道を通行される皆さんのうち200名の方に滑るか、滑らないかのアンケートの御協力を御願いすると言うのです。官能テストシートに記載されている項目に○×を記入して頂くだけの簡単なものです。80%以上の方が安全と回答してくれないと今回の施工は失敗って事になると聞かされて内心はドキドキしていました。

 帰阪した2日後課長から電話が入りました。・・・『内藤さんよかったね。198人が滑らんと回答してくれたよ。』・・・ようやくホッとしましたが、・・・2人は滑るって回答したのかな?何てな事思いながらもようやく開放された気分でした。

 今思えばASTMで計測した時の私には、さほどプレッシャーって言うかドキドキ感はありませんでしたね。官能テストのプレッシャーはキツイものがありました。本当にドキドキしたんですからね。・・・しょうもない〃落ち〃となりますが、同じマシーンでもカラオケマシーンの方が何点出るか、少しはドキドキしたので〃官能的〃なんでしょうかね。

次回へ

 

この記事を書いた人

内藤 憲道

内藤 憲道

多種多様の床材や状態に合わせて滑り止め溶剤を調剤し、美観をまったく損なわずに滑り止め効果をつくる防滑のエキスパート。溶剤系滑り止めでは、業界の第一人者。全国で活躍する防滑業者の多くは、内藤の理論がベースになっているとかいないとか。メンテナンス業界では防滑に限らず床材のドクター(研究者)として知られ、大手ゼネコン、タイルメーカーはもちろん、同業者から現場相談を受けるなど、(一部では)圧倒的な信頼を得ている。

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