SUBERANAI BLOG すべらないブログ

裁判所も悩んで当然!!その3

  どちらが悪い?・・私は裁判官ではない!!

 撮影が始まりカメラが私を追っかけます。あんまりいい気がしない中、被害者を連れ持って検証に入りました。潜在意識をリセットし、まずは床の検証。床に水を撒き普通に歩いてみます。別に違和感はありません。次に急ぎ足・そしてゆっくり走ってみました。危険を感じる程に滑りを感じました。急ぐ・走るの動作は歩幅が大きくなる関係で、床に着地する踵(かかと)角も当然大きくなります。そこへもって床への着地面積が小さくなる事、そして必然的に踏み込む力(ダイン)も大きくなり、比例的に伴う体重移動の力も大きくなってしまいます。・・・アぁよー滑るなぁ・・・私の呟きを聞いてキャスターと被害者は大喜びしています。・・・が、次の過程で被害者は少し不安な顔を見せる事になります。

 床が危険レベルである事は確認できました。だからと言ってこれでハイ終わりって訳にはいきません。この経緯を裁判所に提出するんですから、それこそ滑りの専門家としての私の所見も重要となる筈です。事故って必ず相対する起因・要因があります。床が滑るから滑った?だけで訴訟となれば、日本国中訴訟の乱れ打ちとなってしまいます。この被害者は大腿部の複雑骨折という大怪我をし、数か月入院及び治療を必要としました。紛れもない事実ですし、対する施設側の対応に憤慨してるのも当然と言えば当然な事であります。・・・ですが施設側の言い分にも道理はあるのです。

 施設内の通路の自転車等は、降りて押して移動するよう掲示板もあれば指導もしていたと言う事実があります。にも関わらず雨の日に自転車で買い物した帰りに、自転車に乗った状態でスリップ転倒した訳です。ハッキリ言って危険運転をしていたんですよね。・・・実は、私の誘導的な質問に被害者が話した内容が自転車の危険運転としか私には映らなかったんです。・・・『自転車の前の籠に買い物を一杯入れ、傘をさして帰ってきた』・・・危険な床に不安定な自転車、そして不安定な運転となれば、滑ったのはある意味当然なんですよ。・・・

 私のこの発言に被害者のご主人が憤慨しました。・・・でもね、滑りの専門家としての見解ですから正直に私の考えを話しただけですよ。だから検証の始めに収録の編集(手を加えるな)に条件をつけたんです。私はどちらの味方でも敵でもありません。・・・しかしこれで裁判も一気に進展する筈です。少しは滑りというものがどういう事なのか分かってもらえたと思いますから。・・・判定の落とし所と言いますか、施設には、滑る床には其れなりの安全対策を約束させる事、被害者には落ち度もあるが、滑って当然の床で転倒し大怪我したんだから、其れなりに話し合いを持たれたらいかがですかって処で私の検証は終了となりました。

 数ヶ月後、施設側と被害者が和解したとの情報が入りました。施設側は全国の施設に滑り対策を実施する事を約束し、被害者に数百万の和解金を支払った様です。それから例の某大学の先生ですが、予想通り鑑定結果を〃非常に危険〃と修正したみたいです。

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この記事を書いた人

内藤 憲道

内藤 憲道

多種多様の床材や状態に合わせて滑り止め溶剤を調剤し、美観をまったく損なわずに滑り止め効果をつくる防滑のエキスパート。溶剤系滑り止めでは、業界の第一人者。全国で活躍する防滑業者の多くは、内藤の理論がベースになっているとかいないとか。メンテナンス業界では防滑に限らず床材のドクター(研究者)として知られ、大手ゼネコン、タイルメーカーはもちろん、同業者から現場相談を受けるなど、(一部では)圧倒的な信頼を得ている。

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