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タイルにコーティングする意味は?

タイルにワックス???

つい先日の事。某施設から滑り止めの依頼を受け現地調査に伺いました。

レンガタイルが今回のターゲットなんですが、妙に艶があるんでよく調べるとワックスが施されていました。・・・(見分け方として、タイルの表面状態で確認できる場合は良いが、そうでない場合はタイル目地をチェックすると分かり易い。)

以前は石やタイルにワックスを塗っている施設も多かったように思いますが、滑り転倒事故が問題視される今日では珍しいケースと言えます。本来ワックスを塗る目的は、Pタイル等の高分子床材の劣化を抑制する事にあると思うのですが・・・美観維持とメンテナンスの簡素化を目的に、ワックスを幾層にも塗り重ねたら、そりゃ滑りますよ。

ワックスには滑り止め骨材が混合されているものもありますが、その殆どが高分子床材(化学床材)に対応するもので、止む得ず、酸に弱い大理石に塗ってみたりする事はあっても、通常無機のタイルや石材には使われませんし、使うべきではありません」。

ただし、エポキシ系のコーティングで画期的な技術を備えたものもありますが、これらは、ロケーションは変化するが、無機、高分子等の床材の滑り止めにおいて有効なものです。

高級感を出したい気持ちは理解できますが、それならば敷設初期の段階で、それなりの床材を選択すべきであって、メンテナンスの簡素化を図る為に、ワックス塗布を選択する業者であるならば、思考、技術に問題があると思われます。

過去5年程遡って転倒事故が発生し、弊社が防滑施工に携わった施設で、未だに法廷で紛争しているところもあります。そのうち2件はワックスが原因となってスリップ転倒したものです。

この記事を書いた人

内藤 憲道

内藤 憲道

多種多様の床材や状態に合わせて滑り止め溶剤を調剤し、美観をまったく損なわずに滑り止め効果をつくる防滑のエキスパート。溶剤系滑り止めでは、業界の第一人者。全国で活躍する防滑業者の多くは、内藤の理論がベースになっているとかいないとか。メンテナンス業界では防滑に限らず床材のドクター(研究者)として知られ、大手ゼネコン、タイルメーカーはもちろん、同業者から現場相談を受けるなど、(一部では)圧倒的な信頼を得ている。

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