SUBERANAI BLOG すべらないブログ

初心、忘れる事なかれ・・・正道は不滅なり

忘れ去りたいあの頃その頃・・・

元銀行マンって事でよく訊ねられるので、私がこの仕事にめぐり合うまでの他愛も無い話で筆を取ります。御辛抱の程よろしく。

正道は不滅大儀は永遠なり・・・

これは40年前、銀行員時代に外交営業マンとしてデビューした私自身に課した座右の銘であります。お金が商品の世界ですから当然清くあらねばなりませんし、外回りは銀行の看板を背負って戦場に赴く戦士でもあります。

貪欲に利益を求め貸し続けた銀行

平成3年、バブル崩壊後の始末を終え落ち着いた頃、銀行の根幹を揺るがす出来事が発生。BIS(国際決済銀行)規制(自己資本比率)問題です。

銀行で比率の分母となる資産は総貸出金で分子は資本金となります。当時バブル景気に乗じ地上げ促進に加担し、貸し出し合戦を展開していたエエ加減な銀行の分母(貸出総額)はパンパンに膨れ上がった状態。

たとえ1%UPを命じられても瀕死の状況を招く事は必至でした。6%に満たない比率を国際基準8%国内基準4%にしろって命じられたのですから、まさに非常事態。

資本金は簡単にナン兆も増やせません。やるべきは分母(貸出総額)を削り落とす事です。そりゃもう大変な事になりましたよ。新たな金は出せんは、バブル時に不動産絡みで目一杯差し出した金は返せ返せと言うて回らんといかんのですから。

貪欲に利益を求め貸し続けた日本の金融機関に危機感をつのらせた国際決済銀行(BIS)が、ついに白砂の裁きを下したのです。

にもかかわらず当時の本店上層部がたちまちに危機感を示さなかったのは、何故か今をもって不可解でならない。・・〃やばい銀行が潰れる〃・・私が発した言葉に嘲笑で返したオッサンが、最近まで大手企業のトップを歴任していたのは笑えるけど。

銀行を辞する

平成3年私は銀行を辞しました。

私の予想が現実となって皆さんが多くを知る事になるのは平成7年頃からでしょうか。銀行をはじめ不良債権企業の公表があり、長銀・日債銀・北拓銀の倒産。銀行は潰さないという神話が崩れました。生保・損保・証券会社の殆どが80%傾いた時代。野村證券と住友銀行を合併させようとした動きもありました。

そして平成10年を迎え、殆どの金融機関が公的資金を劣後の優先株条件で導入する事となり、悪い言い回しですが、国に買収されたのです。国は民の血税を殆ど無利息で銀行に貸与し、早く回収する手段としてゼロ金利政策を施行。

おかげで銀行は滅茶苦茶に利益(ン十倍)を上げる事になりました。一時、石原都知事が税金払え~って怒ってたのは、皆さん周知の事と思います。そして減反政策と肩を並べるこの悪法政策はいま尚継続されているのです。

生き返ったのは銀行だけではありません分母を削減させる意味もあったかどうか定かではないが、“OO建設損切りン千億”なんて記事たくさん出ていたでしょう。これも公的資金導入条件にされていたようです。“何で大手ばっかり助けんねん”と不満をぶちまける中小・零細企業の叫び声はいまだ国と、そのしもべたる銀行には届かないようですが・・・。

銀行の再編

公的資金導入以降、銀行の再編がはじまりました。その本意がどこにあるのか未だ掴み難いのですが・・メガバンクを創り出す意図は理解できます。ゼロ金利政策が続く限り銀行は莫大な利益を計上します。数年前、UFJ銀行が7千億でアメリカのモルガンスタンレーを買収した記憶が、先日の台湾鴻海がシャープを6,500億で買収したニュースで蘇りました。

シャープ早川と言えばシャープペン・液晶をはじめとして時代を大きく変革に導いた日本頭脳の一角である事は周知のとおりです。ある意味で国益が台湾に流れたていったのです。政府も流失阻止に努力したと見た目には写ったんですが・・・大人と子供の喧嘩に3,000億掛けたにすぎません。

勿論、掛け金100%返金条件付きでね。ン・・こんなバカ話 どこかで聞いたような・・確か財務省が長銀をン兆かけて修復し、ン十億で売却した折、100%の買い戻し条件を付けとったとか・・まだ記憶に新しいのですが。

話は飛びますが、今年の国家予算96兆決定みたいですね。予算の大前提は税収であることは周知のとおりですが、実収は半分程しかありません。となると又赤字国債となる訳ですが、国の財政赤字累積はとうに1,000兆を超えています。一体どうするの?ッて事になりますが・・・心配無用です。政府は赤字国債を引き受けてくれる大きな器を用意しています。

赤字国債を引き受ける大きな器

銀行のシ団(国債を引き受けるシンジケート団)がそれです。シ団が国債を民間に販売する訳ですが、売れ残るとその分リスクを負う事になります。シンジケートを形成するのはそのリスクを分散する為です。

現在、ある意味銀行は10倍以上の収益を保証されていますから、さほど心配する事はないのですが、額がデカクなりすぎて大変な思いをしているのは否定できませんが。

アベノミクスの切り札、消費税10%が実施され国債の発行金額が軽減されない限り、銀行にその不安は付きまとう事になりますし、為替にも大きな影響を与えかねません。○○殺すにゃ刃物はいらんぞ○○の○○があればいい・・こんな替え歌を思い浮かべます。あのトヨタ自動車でさえ為替次第で泣き笑いをする時代。

考えようでは政府策は的を得ているのでしょう。

我国の上場企業は一部の1,946社を筆頭に3,503社(外資9社)もあるのです。その一つ一つが我国の頭脳なのです。シャープの件は残念ではありますが、存続した事で決着すべきでしょう。日本企業が今日まで買収してきた企業の数は計り知れないのですから。

正道とは何か

“世の中の仕組みがそうなってるんだから難しい事いうても始まらんでしょう”・・心の大きな○○君はそう言い切ります。

正道とは何か?悩みあがき続けてきましたが、これを機にリセットするつもりです。良くも悪くも正道であると。防滑発展への志は不変ですがその方向性を変えます。18年間私が多くの施工溶剤を作り上げてきたのは、何故か改めて考える時期に達したのでしょう。

ナンバーワン。響きの良い言葉です。知識・技術においては間違いなくそうでしょう。しかしながら経済力・組織力を加味した場合、私は決してナンバーワンではないのです。

私流の正道をこのまま貫けば、私共々師事してきた仲間の道が開かない事を承知しています。驕りを捨て初心に返り、仲間共々前進する道を模索します。極端ですがその一環として有能な弟子に内藤流の溶剤製造手法を伝授する事もありえます。

この記事を書いた人

内藤 憲道

内藤 憲道

多種多様の床材や状態に合わせて滑り止め溶剤を調剤し、美観をまったく損なわずに滑り止め効果をつくる防滑のエキスパート。溶剤系滑り止めでは、業界の第一人者。全国で活躍する防滑業者の多くは、内藤の理論がベースになっているとかいないとか。メンテナンス業界では防滑に限らず床材のドクター(研究者)として知られ、大手ゼネコン、タイルメーカーはもちろん、同業者から現場相談を受けるなど、(一部では)圧倒的な信頼を得ている。

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