SUBERANAI BLOG すべらないブログ

常識的には絶対に請けない仕事なんでしょうが・・・その2(10年振りの再施工依頼)

 施工当日。本日はエポキシの剥離がメインとなるので総勢5名で臨みました。

 通常、コーティングやワックス等の剥離は一般的な剥離剤で溶解させ、ポリッシャーを回し、バキュームで吸い上げていけば簡単に取り除く事が出来ます。80平米程度であれば通常1~2名でしかも短時間で作業を終えるレベルです。

エポキシやアクリル系の剥離となるとそう簡単にはいきません。特殊剥離剤を塗布しても柔らかくなるだけで溶解しません。従ってポリッシャー、バキュームが使えないので全てを手作業で取り除いていかなければなりません。しかも剥離剤で一旦柔らかくなったエポキシは、時間経過と共に徐々に硬くなっていきます。手早く処理しないと刺激性の強い特殊剥離剤を何度も塗布する事になるので必死です。

 全員下向きとなりケレンとスクレバーで手早く取り除いていきますが簡単にはいきません。柔らかくなったエポキシには若干粘りがあります。這いつくばって、剥くっては缶に入れ、剝くっては缶に入れ・・・本来ならば絶対にやらないであろう作業を全員黙々とこなしています。

途中、皆の息が上がった所で短時間の休憩を数回とりながら1回目の全床面の剥離作業を終了。

1回目?・・・実はエポキシの剥離を他社が嫌がる理由がここにあるのです。溶解しないから、はぎ取る作業をやるわけで、床面の僅かな凹凸部とタイル目地には必ずエポキシが残留します。しかも剥離作業中には残留しているか否か全くわからない。床面が乾いてはじめてあちこちの残留が目に付くのでやっかいなのです。

 1回目の剥離作業を終え休憩していると、居住者らしい年配の方が現場を歩行されました。記すべきかどうか思案しましたが記録でもあるので記します。・・・『なんや、目地に残っとるやないけ。契約してやらしとるんやからちゃんとやれ。』・・いやはや・・いきなり唾を吐かれてしまいました。

 実はエポキシやアクリル系の剥離の手法としてもっと簡単な方法があります。ダイヤモンドブラシをポリッシャーにセットし高速回転させればある意味、楽にエポキシを除去できたかもしれません。弊社も所有していますが、今回の現場でははじめから使用する予定はありませんでした。たとえ新品のダイヤモンドブラシであっても80平米もあれば1回で使い切ってしまうでしょうかね。・・・予算の半分近くもする様な消耗品はさすがに内藤と言えども今回の予算では使えませんでした。

 休憩後、2回目の剥離作業を開始。残留しているエポキシを目地を中心に削り取っていきます。ただ黙々と地味な作業を続け、滑り止め溶剤を塗布可能なレベルになった頃は午後4時半を経過していました。その間にT氏の奥様にお茶の差し入れを頂いたり、理事長には長時間、居住者の誘導をして頂いたりと大変お世話になりました。

・・・予算が少なかろうが、何か言わんと気の済まないクレーマーにウンチク言われようが、10年前の弊社の施工を喜んで受け入れてくれた方々の期待を裏切る訳にはいきませんし、私自身がこのコバルトブルーの床材が好きで元のレベルに戻したいと考えているのですから、当然最善は尽くすべきです。

 滑り止め溶剤を塗布し、翌日の作業に備えチェックを終え、現場を後にしたのは午後6時を経過していました。本日の持ち合わせた体力は完璧に使い切りました。・・・ああ・疲れた・・・

 次回へ

この記事を書いた人

内藤 憲道

内藤 憲道

多種多様の床材や状態に合わせて滑り止め溶剤を調剤し、美観をまったく損なわずに滑り止め効果をつくる防滑のエキスパート。溶剤系滑り止めでは、業界の第一人者。全国で活躍する防滑業者の多くは、内藤の理論がベースになっているとかいないとか。メンテナンス業界では防滑に限らず床材のドクター(研究者)として知られ、大手ゼネコン、タイルメーカーはもちろん、同業者から現場相談を受けるなど、(一部では)圧倒的な信頼を得ている。

コメントを残す

まずは
現場相談と無料デモ
試してみませんか?

当社の「現場相談」とは「現場検証」と思っていただいたほうが分かりやすいです。

滑りは単純なものでなく、床材、仕上げ、利用シーンなどさまざまな要因が絡みます。それらを客観的にプロの眼で確認することで、今なにが起こっているのか?を正確に把握できます。それらを認識せずに対策を行うと滑り止めはもちろん、美観維持にも支障が生まれます。

「現場相談」と「無料デモ」を組み合わせることで、

  • 滑りの原因の特定
  • 化学的な観点での納得の説明
  • その現場で有効な対策方法のアドバイス
  • 適正な溶剤や施工方法によるデモ作業

などを受けていただくことができ、ほとんどの方は当社のデモ作業の結果に驚かれます。

原因と対策が分かれば、問題の多くは解決します。もし、他業者で施工した床が滑り出した、滑りは止まったが美観が損なわれた、お客様の転倒でクレームが発生し対策を打ちたい、などの課題をお持ちなら、一度ご相談ください。全国対応可能ですよ。

お問い合わせ