SUBERANAI BLOG すべらないブログ

SLIP-OUTクローザー・・・誕生秘話・・・

  構想3年・・創作期間5年・・実証考察2年・・・その②ナノワックスからシリコーン系樹脂へ

2003年(平成15年)本磨きセラミックタイル専用溶剤は過大な評価を頂き、其れなりに施工依頼も増加するようになりましたが、私の胸中には一抹の不安もありました。・・・ナノワックス(以降シリコーン系樹脂)に対しての対策が出来ていない現状では数年先が全く見えてこないのです。・・・それから10年の月日が流れ、私の不安が現実のものとなります。

本磨きセラミックタイル主流の市場がシリコーン系樹脂コーティング加工済本磨きセラミックタイル主流へと流れが移っていきます。・・それに伴い価格もどんどんと下落していきました。何故価格が下がってきたのか・・・簡単な話です。

    ・・・製造側と買い付け側の利害が一致したからです。・・・

製造側の問題・・・①材料費(石材)の高騰。・・②磨き作業工程にコストがかかる。

買い付け側の問題・・・市場性は高いが販売価格が高く量販しにくい。

解決策・・・①台座を粘土(磁器)とし、上部に石材(セラミック)を圧着することで材料コストを下げる。・・・②シリコーン系 樹脂コーティング剤を塗布し、艶出しを行えば、ダイヤモンドパット3000以降の本磨き工程が省略できて大幅なコストダウンが可能となる。・・・この①と②を中国の製造側が見事に解決したのです。

価格問題を解決に導いた中国の磨きのセラミックタイル。・・・今や日本市場における80%以上のシェヤーを確保していると聞き及びます。・・・そこで内藤の悩みは頂点に達する訳ですが・・・

本テーマの冒頭に記した熊本県八代の某スーパー床として採用されたのが、このバリバリにコーティングされた磨きのセラミックタイルだったのです。・・・対応策と言うものが何1つ無い、思いつかないのです。本当に困り果てましたよ。

以前にこのテーマを記した事がありますが・・・剥離そのものが困難な状態だったので硬めのパットを使い朝8時から夕方の5時まで3台のポリッシャーをフル回転させ(コーティングを削るイメージ)・・・内藤的には仕上がりの悪い滑り止め施工を終えたのは夜の8時を回った頃だったと覚えています。・・・以外にも依頼者が喜んでくれたので事なきを得ましたが・・・この出来事がトラウマとなり、100%レベルで以降の思考が新溶剤開発へ向かう事になってしまいました。

 

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この記事を書いた人

内藤 憲道

内藤 憲道

多種多様の床材や状態に合わせて滑り止め溶剤を調剤し、美観をまったく損なわずに滑り止め効果をつくる防滑のエキスパート。溶剤系滑り止めでは、業界の第一人者。全国で活躍する防滑業者の多くは、内藤の理論がベースになっているとかいないとか。メンテナンス業界では防滑に限らず床材のドクター(研究者)として知られ、大手ゼネコン、タイルメーカーはもちろん、同業者から現場相談を受けるなど、(一部では)圧倒的な信頼を得ている。

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