神戸水族館・・厚塗りシリコーン樹脂系コーティング磨きセラミックタイル施工
デモ施工と違う???・・・その2・・・乗ってしまった船からは下りられぬ・・・
モップで水拭きし施工溶剤を塗布していく予定でしたが、目視で確認出来る部分のみアクリル残留物をケレンで除去し施工を開始しました。・・本音を言えば、施工溶剤を厚塗りシリコーン樹脂系コーティング塗膜に通過させ塗膜下のタイルに反応させること自体がミラクルなんです・・が・・更にアクリルの薄い塗膜がタイル全域に覆い被っています。・・・今更動き出した船から降りる訳にはいかねえし、・・本能を駆使し作り上げた溶剤″SLIPOUTクローザー″を信じ最善を尽くすのみ。
溶剤塗布開始したとたん早速違和感を感じました。・・やはりシリコーン樹脂系コーティングとアクリル残留物に阻まれて溶剤がタイルに到達しずらくなっています。『まあそう簡単にこのぶ厚い塗膜突破できんはなあ』なんて考えながら内藤の″奥の1手・・K-1・・″を1%溶剤に補填し塗布再開。・・塗膜にねじ込むように擦りあげながら塗布していくとようやく効果が表れてきました。・・猛烈に擦り上げながらタイル全面に塗布していった結果、滑りを抑制する事はできましたが・・今月で70才となる体はヘロヘロ状態。もう若い連中に任せれば良いものを・・と・・アホな頭の中で呟いてはいるものの、・・やっぱ好きなんですねーこの仕事。・・
塗布作業を終え効果の確認も済ませ、拭き上げに取り掛かりました。・・通常であればタイル上に殆ど残留するものはないので簡単な作業なんですが、この度は違います。・・塗膜がぶ厚く溶剤を通過させ易くする為、2倍以上の量を使った事と、擦り上げていった事で界面活性剤が必要以上に泡だった事。この2点の要因でタイル面上に残留物が多く存在しています。・・
地味なこの作業もキツかったなあ・・・ヘルメット被って、長袖きて、下向いて、必死こいて濡れタオルと乾いたタオルを交互に使い吹き上げていきました。・・新設の現場においての作業は、如何なる場合もヘルメットの着用と長袖が義務付けられているのです。・・・内藤は大嫌いなんですがね。・・・滴り落ちる汗が作業効率を阻害し、仕上がりに影響が出たりする事もあるからです。・・郷においては郷に従え、最もな教えではありますが・・・私はモラールをもって?幾たびも逆らってきました。その理由。・・我々の防滑施工って言うのは現場物件の引き渡し直前に実施する事が殆どであるからです。・・落下、衝突等危険性がない時にしか入らないし、場合によっては多量の水を使う訳ですからゼネコンも作業人の出入りが多い時期にヘタな実施指示は出しませんよ。
拭き上げ作業を終え無事滑り止め完了となる筈でしたが、実はここでひと悶着が発生。・・・これから先の課題となるかも知れない事なのでこの件は次回にて解説する事にします。