挑戦します・・・自分の為に・・・
大丈夫!一人でやります。・・・(少し不安ですが・・・)
本日、350㎡のセラミックタイルの防滑施工に1人で挑んでいるチャレンジャーがいます。某タイルメーカーのHさんです。我々プロの常識的な見解としては、無謀な行動と写ります。・・・が、私的には、出来るんじゃないかって思っています。
出来るかもしれない理由を幾つか述べますと、
- 当然ではあるが彼がセラミックタイルに精通していること
- 過去数回にわたり私の研修を受講していること
- 彼自身、弊社の施工現場で施工の実習を経験したうえで、200㎡程度の搬入先に敷設後、1人で防滑施工を完工させた実績があること
- そして納入先から思いの外、評価を受けたこと
などがその理由です。
納入先は某大手スーパーですが、今日までに数社の類似業者に防滑施工を依頼している経緯があります。それ故に当然ながら厳しく比較評価されます。その中で彼1人が施工した現場が1年後、防滑性能の持続性、ロケーションの維持において群を抜いての評価を受けたのです。
中国のレール
彼が今回のテーマで弊社に相談を持ちかけてきたのは半年前です。建設開始直後の某スーパーの大型店舗に向けて、各タイルメーカーが床用のセラミックタイルの売り込み合戦を始めた頃です。・・・タイル業界もゼネコンの下で価格の叩き合いを余儀なくされ、薄利多売の生き残りをかけた熾烈な戦いの渦中にあると聞き及んでいます。
中国製品が出回ると、衣食住に関わる全ての物が同じ道を走らされてしまう・・・タイル業界もそのレールに乗せられてしまったんですね。価格のみが優先される今日、品質の良し悪しが、それほど評価されない現実の中でHさんは一案を考じていました。弊社の防滑技術をパッケージングして売り込もうと考えたんですね。
売り込み合戦の結末は、・・・ゼネコンさんは案の定、低価格の中国製品を選択。2,500㎡のセラミックタイルをK社が納品することに決定したのです。Hさんは随分がっかりしてましたよ。・・・ところが3ヶ月後、某大手スーパーの店舗開発の担当者から吉報が入ります。
『風除室及びその周辺部に限って滑り対策を施したい。約350㎡ではあるがHさんの会社のセラミックタイルを滑り止めとパッケージでお願いしたい。』・・・彼はしてやったりの思いで私に電話で報告してくれました。・・・ヨカッタ・ヨカッタ。
350㎡のセラミックタイルをひとりで防滑施工するプラン
タイル品番が決定すると今度は私の出番となります。如何せん彼はまだ素人です。勉強はしたものの現場はまだ1回しか経験がないのです。従って提供する施工溶剤は我々プロ仕様のものは出せません。しかも1人でやるってんですから・・・。
基本的なプランとして私が彼に提したことは、
- 養生を徹底すること。施工時間の関係上、施工溶剤は塗布量を気にする事なく、350㎡一気に均等に塗布していくこと
- 今回は中和の必要がないこと
- 効果の確認が出来たら濡れたマイクロファイバーモップで拭き取るか、時間に余裕があれば少量水打ちした後バキュームで吸い取ればさらに効果的であること
そのために今回彼に提供した施工溶剤は、今回に限りHスペシャルとして、塗布量に影響を受けず、拭き上げだけで仕上がり、仮に拭き残りが発生しても溶剤の残留物が1~2日で蒸散消滅するもの・・・です。頑張っている彼に刺激され私も久しぶりにチョットだけ頑張ってみました。
途中経過ではありますが、施工は順調に運んでいるようです。