無茶ぶり開業医の選択は??
老朽化した2階ベランダの風情を維持し防水と滑り止めをしたい?・・・その1
来ました来ました私の大好きな無茶ぶり案件。・・・
初めて連絡を頂いた某建設株式会社社長からの案件となります。『個人宅なんだけどタイルが滑るので防滑頼みたいんだけど』・・・まずは現場拝見って事で京都の依頼者宅に伺いました。・・・
開業医さんで大きなご自宅でして、ご依頼の2階ベランダは約60平米くらいでしょうか。・・・床材は幅7ミリのテラコッタ風磁器タイルでかなり老朽化しており、数か所タイル面が剥がれ落ちています。しかも植栽を置いてあった跡周辺は真っ黒に石化し汚れていてポリッシャー洗浄レベルでは恐らく落ちないし、高圧洗浄だとタイルが割れると思いました。・・・
溶剤で溶かすしか方法はないと考え、せっかく伺ったのでって事で、了解を頂き最も汚れが目立つ箇所にデモ施工実施。
使用した溶剤は石化した汚れに強く反応させる為に、万が一の為にと最近常に常備しているBスペシャル。・・・数分程度で綺麗に除去できたものの、使ったハンドウォッシャーはドロドロで真っ黒になってしまいました。・・・汚れ除去はOK。滑り止め効果もバッチリ。・・と・・ここまでは問題なく順調に事は進みましたが・・・その後、依頼者先生の突然の申し出に・・・なんだか又、楽しくなっている自分を感じていました。
先生曰く、・・・滑らなくなったのは良いんだけど、建物自体40年以上経年している事もあり、滑りの問題より防水に重点をおきたいと考えている。・・・FRPとかも色々考えてはいるけど、そうすると現在気に入っているベランダの風情が台無しになってしまう・・・
私には先生の思考が理解出来ているつもりですが、先生が私の提案に賛同してくれるかどうか・・¨神の味噌汁¨・・(笑)・・冗談はさて置き、私は次の見解を示しました。
『つまり先生のご意向は、このベランダを綺麗にし、滑らなくし、防水をし、現在のイタリア風のロケーションを維持したいって事ですよね』・・・40年を経て醸し出された風情・・・壁材として焼きレンガを使い、歩調を合わせる様に床に薄茶色のテラコッタ風タイルを敷設している。
建設会社の社長は4月には工事に入りたいので速攻で見積書を出すように依頼してきましたが、当方にも考える時間が必要ですからそんな簡単に出せるもんではありません。・・・が、先生のご意向を実現させる為に急いで策を練る事に・・・。
最も重点をおくべきは防水。・・紫外線に強く、撥水性があり、ミクロの隙間に浸透し、僅かにミクロの隙間を維持し固形するベストなコーティング剤有無の調査。・・・7ミリ幅のタイルの粒子組成構造の想定、・・・曖昧ではあるが毛細管現象と水のクラスター論の兼合い・・・等々・・・丸2日、色々考えてたら頭も目も・・¨ボ~¨・・
幸い、先生ご自宅から予備に置かれていたタイルを2枚頂いてたので内藤流発想でタイルに思いを込めてチャレンジ開始。・・・
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