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シリコーン樹脂系コーティング済のセラミックタイルの施工溶剤が完成しました。【その3】

何とかせんといかんシリコーン樹脂系コーティング

 暫く間が空いてしまいました。(株)スリップアウトの代表を兼任する事にしたので諸手続きに手間取ってしまいましたお許しを。

 さて前回に記した″おまけ″について述べます。従来からセーフティの施工溶剤は塗布後1分程度で床材に反応し、溶剤が乾くまで放置しても必要以上に反応しません。その後、中和し洗浄して洗い流します。テスト施工で新溶剤もいつものように塗布した後放置していました。溶剤が乾いていく様を見ていて ″あれれ?″ 乾いた後、何も残留していないので驚きました。不思議に思い水をスプレーし擦ってみるとほんの少しだけ界面活性剤らしきものが出てきました。このレベルなら塗布後洗浄しなくても何ら問題ないと思います。確認のためテスト施工後1日残留物を放置し水をスプレーしてみると少し発生した泡もすぐ消えて残留物が殆ど蒸散している事が確認出来ました。何やら面白いものが偶然に出来たようですな。

 新溶剤を製造する過程において、投入する界面活性剤はPH10.4のSDを?%、新開発のK-1を?%となりますが、この2つの界面活性剤と酸性物質が互いに反応を繰り返し、表面張力を維持しつつ余計な泡を抑えてしまったようです。その結果出来上がった溶剤そのものが″まろやか?″に変化してしまいました。・・・そしてこの変化が更に面白い偶然を発揮してくれるのです。

 テストで使用している磨きのセラミックタイルはセラミカクレオパトラ社の製品で中国産のものよりかはレベルの高いものだと考えてください。従来のセラミックタイル専用溶剤は1回目の塗布で光沢を維持し滑りを止める事をテーマとして制作してきました。開発者である内藤が言うのも何なんですが、2回目以降の塗布については光沢の維持が非常に難しいものであったのです。新溶剤には私自身が驚きましたよ。2回目塗布後、光沢に変化なし。3回目塗布・・光沢変化なし。4回・5回・・・そして10回目も光沢に殆ど変化が見られなかったのです。もちろんですが1回目から滑りは止まっていますが回数を重ねる度にグリップを増していくのが何故か嬉しく思いました。

 

今回紹介した新溶剤の能力を以下にまとめて記します。

 

   1  下地が綺麗であれば、塗るだけ。乾けば何も残らない。滑りは止まっている。

      場合によっては水洗い不要

   2  補填剤のK-1を投入すればシリコーン樹脂系コーティング済も施工出来る。

   3  複数回の溶剤塗布でも光沢を維持し更にグリップ力が増す。

 

 

                                         完

この記事を書いた人

内藤 憲道

内藤 憲道

多種多様の床材や状態に合わせて滑り止め溶剤を調剤し、美観をまったく損なわずに滑り止め効果をつくる防滑のエキスパート。溶剤系滑り止めでは、業界の第一人者。全国で活躍する防滑業者の多くは、内藤の理論がベースになっているとかいないとか。メンテナンス業界では防滑に限らず床材のドクター(研究者)として知られ、大手ゼネコン、タイルメーカーはもちろん、同業者から現場相談を受けるなど、(一部では)圧倒的な信頼を得ている。

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