SUBERANAI BLOG すべらないブログ

ポール・モーリアを聞いていたら・・・

            ふっと若き日の思い出が・・・

ポールモーリアの真珠の首飾りを聞いていたら何故かしら昔の思い出が蘇ってきましてね。・・・BIS規制・全銀行倒産危機・公的資金導入を経て金融再編成と公的機関化してしまった曽て(かつて)の懐かしい都市銀行時代の話を少しだけ書いてみます。

誰だってそうですが内藤にも¨その時代¨はあったのです。・・・20代半ば私は大阪梅田にある支店に配属され、沿線外交と言う任務を命じられ新規顧客獲得をメインに走り回っていました。・・・大阪梅田と言えば当時は¨日本で一番忙しい店¨として有名でしたね。阪急・阪神・近鉄等私鉄の始発駅をはじめJR大阪駅・地下鉄と全ての交通機関の拠点が徒歩5分以内にある訳ですから至極当り前に忙しいのです。・・・さほど広くもない店内ロビーは常に来店客で混雑。20日や25日・月末月初ともなると日に2,000人を超える事も珍しくない店舗でした。・・・システム化が普通になった今日では考えられない日々の連続です。・・・PM3時になり店を閉め、計算係を中心にその日の集計精査に入る訳ですが、当時の方々はかなり優秀だったと思います。・・・

そろばんの前には伝票の山が積み重なっているんですから・・・PM4時~4時半頃に・・¨一算合明¨って計算係から声が上がると行員からワッと歓声と拍手が上がったものです。・・・なんで歓声が?って事になりますが、その日の帰宅時間に関係があるからです。・・・勘定精査で1円でも誤差があれば大変です。精査勘定が一致するまで何回でも伝票の山に目を通す作業を繰り返すのですから・・・合致するまで帰れないのですよ。

現在はどうなの?って事になりますが・・・簡単ですよ。端末を通してインプットされた数字データは集中化され営業終了後ボタン1つで結果が出るようになっています。・・・勘定が合致しなければ目視でデータをチェックし精査していきます。そろばんは時代遅れの長物と化しました。・・・

窓口にはテラーと呼ばれる担当者が4~5名配置され、来店客からの入金・出金・両替・振込(公共料金を含む)等の業務を休む間もなくこなしていましたよ。・・・これらの業務は今日では主にコンビニさんが担当しているみたいですが・・・(笑)・・ATMは導入が始まった頃で来店客に支店の守衛さんが入出金の操作方法を教えていましたね。

私が任じられた沿線外交はとてもハードなものでした。大阪府と兵庫県を1人で担当させられたんですからね。・・・携帯電話が存在しない時代です。・・その代わりに連絡手段として支給されたのがポケットベルです。ポケットベルが鳴ると発信者の氏名と電話番号が表示され、公衆電話を探して連絡を取るシステムなんです。・・・従って1日に何回も鳴らされるとその都度公衆電話を探さないといけないし大変でした。・・・もっと大変だったのが・・トイレ・・の問題でした。公衆トイレってホント少なかったですね。・・学校・パチンコ店・スーパー・公園等・・世話になったものです。・・・仕事は約3年間、其れなりに順調だったように思っていますが病気になりましたよ。・・・膀胱炎・・・そりゃそうですよ。毎日¨オシッコ¨我慢して車で走り回っていたんですからね。・・・それに体重が10キロ落ちましたね。・・・銀行なんて成績が良い奴は出来る限りその部署に留めたいのでしょうが、私的には限界を感じていたのです。・・・ある日、支店長に転勤を申し入れしました。・・・かなり引き止められたので継続を命ずるならばと・・・2つの条件を出してみました。・・・

条件①・・・営業車を軽から普通車に変える事。・・夏暑くて冬寒い車にはもう乗りたくない。

条件②・・・緊急時(顧客の要請)での高速料金及び日常の昼食代の補填をする事。

今思えば雇われた身分でありながらよくもまあこんな無茶な条件を・・・怖いもの知らずと言うかアホと言うか。・・・その結果、めでたく内藤君は豊中支店に転勤となりましたが、後任の沿線外交担当者には営業車両として普通車を(クーラー付き)、昼食代等については支店長の交際費の一部から補填する事になったと後任担当者から一報ありました。・・・

ポールモーリアは当時、シバの女王等多くのヒット曲を出していましたね。・・・映画好きの内藤はその音楽を劇場で聞くのが特に楽しみでした。

 

次回へ続く

 

 

 

この記事を書いた人

内藤 憲道

内藤 憲道

多種多様の床材や状態に合わせて滑り止め溶剤を調剤し、美観をまったく損なわずに滑り止め効果をつくる防滑のエキスパート。溶剤系滑り止めでは、業界の第一人者。全国で活躍する防滑業者の多くは、内藤の理論がベースになっているとかいないとか。メンテナンス業界では防滑に限らず床材のドクター(研究者)として知られ、大手ゼネコン、タイルメーカーはもちろん、同業者から現場相談を受けるなど、(一部では)圧倒的な信頼を得ている。

  1. 松葉伸一 より:

    自分を犠牲に後任の方の待遇改善するなんて、凄いですね。

  2. 内藤 憲道 内藤 憲道 より:

    コメント有難うございます。
    凄い事ではないですよ。・・・当時の都市銀行は今流に言えば、ブラック中のブラックとも言える職場環境下にありました。夜の8~10時に帰るのが普通でしたからね。トップ企業である為にはこれくらいやるのは当然と言った風潮が根づいていた時代です。支店長に改善を求めるなんて余程の覚悟がなければ・・・(笑)・・・40才でリタイアした理由もここら辺にあると思ってはいますがね。

  3. 九州女子 より:

    統括、たまにはこんなブログもよいもんですね。社会勉強の足りぬ私としましては、よい糧となります。そして、映画音楽もよいもんですね♬

  4. 内藤 憲道 内藤 憲道 より:

    コメント有難うございます。
     良い話も苦労話も、この年になると何でも古き時代の良き思い出話って事になってしまいます。・・・25年前、過去の全てに蓋をして前だけ向いてきた筈なのに・・・最近昔の事を思い出すのはカウントダウンが早くなっているのかもね。

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