SUBERANAI BLOG すべらないブログ

マイクロメーターからナノメーターへのスタッドレス化へ

         溶剤技術と床材の特性とメカニズム・・そしてその引用

            その2   【 石材編 】

磁器タイル・・・種類は多いが成分と組成構造が似かよっているので施釉部分をクリアーさえすれば難しくはないが、天然石となると思考スタンスを変えないと対応は困難となります。・・・

皆さんが俗にに言うところの御影石は火成岩の分類上深成岩に位置し花崗岩とも言われています。その種類は多過ぎて・・・分からん・・・(;'∀')・・・他に床材等によく使われているのが鉄平石とか玄武岩類・・・これらは火山岩に位置する。・・・蛇紋岩・大理石等、石灰岩が熱変成したり結晶化したりして出来るのが変成岩で・・・火山灰とか砂系が堆積し石化したのが凝灰石等の堆積岩。代表的なのが十和田石とか若草石とか砂岩あたりでしょうかね。・・・知っている範囲でザクッと書いてみましたが・・・石材って本当に多過ぎて内藤的にもよう分かっとらんのです。(笑)

タイルは粘土にシリカ成分やアルミナ等を少量混ぜて形成するのでシリカ成分量や組成構造は似かよっているので難しさを感じないんですが、天然石は其々に成分構成・粒子形状・組成構造が異なるので厄介なのです。・・・たたき(ビシャン)やバーナーなどは表面に大小粗目の凹凸を施します。・・粗目の凹凸には細かな棘があり、その棘が滑りを抑制するのです。・・・凹凸が滑りを抑制するのではなく棘が滑りを抑制するのですよ。・・・経年により棘が消滅すると?ただの凹凸・・・つまり坊主の頭がひしめく訳で濡れたら滑ります。ちょっと罰当たりな表現となりますが石材の凹凸の話ですのでお許しを。・・・

上記の石材につて凹凸と磨きを併用し用いるのは通常花崗岩ですね。変成岩でも一部両方使えるものもありますが、摩耗性を考えると花崗岩を磨きに用いる方が圧倒的に多いと思います。・・・さてこの石材防滑なんですがね。磨きのものは難しいですよ・・・奥が深いって言うか・・前述したとおり其々に成分構成・粒子形状・組成構造が異なるのです。・・・難しくなる理由はお客様のニーズに他ならないのです。・・・磨きであれバーナー仕上げであれ滑りを止める事は簡単なんですが、・・・光沢は残せ、色合いを変えるな、キッチリと止めてくれ、なんて事言われたら大変です。20数年前の内藤も大変な思いをした経験がありますよ。・・

いかんせ当時の施工溶剤と言えば2種類しかなかったのですからね。考え方としては通常の床用溶剤とちょっと強めの溶剤って感じでしたね。・・・で、どうしたかって言うと、光沢のある床材に関しては通常の床用溶剤を希釈して使っていましたね。まだそれほど知識もないし他に方法が無かったんです。・・・滑りは其れなりに止まるのですが光沢落ちと色合変化は止めらなかったですね。

磨きの石材に悩まされ続けて・・・その悩みが何時しか興味に変わり使命感を覚えるようになったんでしょうかね。それで石と遊び始めたんだと思います。・・・石材の本を買い・・毎日時間の許す限り、大阪市内の磨き仕様の建物の写真を撮りまくりました。・・・まずは石を知りたかったんですね。・・・河内長野にある石材工場に何度も足を運び、白系・茶系・赤系・黒系と目指す石材を全て10㎝角に切ってもらいました。何回発注したかは忘れましたが・・・20種以上であったと思います。

見た目の組成粒子が異なるもの、色目の違うもの、吸水性の異なる色目の似たもの等テーブルに全て並べ、当時の通常の床用溶剤を原液でほぼ同量塗布しました。・・・光沢と色目が変わるのは承知の上ではありますが、調べたかった事があったのです。・・・組成粒子の何処に反応し、反応した箇所の変化がどうなっているのか・・・自分で溶剤開発をやるしかないと決意した行動であったのかも知れませんね。・・・1年以上遊んだプロセスはノウハウとなった訳ですが、・・・この後2000年頃から台頭してくる本磨きセラミックタイルの溶剤製作に寄与してくれる事になるとは夢にも思ってもいませんでした。・・・石材までは1マイクロ~10マイクロの世界。・・・いよいよ10-9乗(ナノ)の世界へ突入していきます。

 

続く

 

 

 

 

 

この記事を書いた人

内藤 憲道

内藤 憲道

多種多様の床材や状態に合わせて滑り止め溶剤を調剤し、美観をまったく損なわずに滑り止め効果をつくる防滑のエキスパート。溶剤系滑り止めでは、業界の第一人者。全国で活躍する防滑業者の多くは、内藤の理論がベースになっているとかいないとか。メンテナンス業界では防滑に限らず床材のドクター(研究者)として知られ、大手ゼネコン、タイルメーカーはもちろん、同業者から現場相談を受けるなど、(一部では)圧倒的な信頼を得ている。

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