PH1.5+非解離成分多量酸性温泉の滑り止め
草津温泉・・PH1.5+非解離成分多量酸性温泉の滑り止め依頼に冷や汗・汗だくのチャレンジ・・・その2
過去に酸性系温泉の施工経験はあります。PH5程度の弱酸性温泉でしたが、この施工もすんなりとはいきませんでした。・・非解離成分の含有量が15%を超えていたのです。・・施工溶剤の配合に工夫を凝らして何とか滑りを抑制する事ができましたが、メタ亜ヒ酸・メタホウ酸・メタケイ酸なる非解離成分にはいつも悩まされるのです。
更に草津温泉のPH1.5の現場施工は某温泉のPH5の現場施工とは比較出来ないほど困難を極めます。入浴に関しては効能に違いはあってもどちらも最高にokですが、防滑施工となると異次元の世界?なんです。・・非解離成分多量に加え硫酸イオンも多く含まれていて故にPH1.5となっている訳です。・・″伺います。″と返事した以上、何とか期待に答えなければいかんし、既に戦いは始まった訳で、頭の中はグルグル・・・。
溶剤の配合をどうすればいいのか・・・25年来、相も変わらずこんな事ばかり考えてる自分に呆れています。・・試行錯誤の上、自信はないけど・・″これなら″ってものが作れました。これでようやく草津温泉チャレンジの体制が整いました。
ご依頼の埼玉の施工を終え、即刻群馬県の草津温泉に向かいました。・・途上豪雨に見舞われ高速道路閉鎖になり、地道を走行する羽目となり、ナビに感謝しつつ山中を走り抜け、夜の9時頃に草津温泉にたどり着きました。・・・熱海がとんでもないことになっているとも知らずに・・・
有難くもH氏の出迎えを受け、当日は準備して頂いた部屋で就寝。・・・翌朝、用意したサンプル溶剤を使ってデモ施工を実施。冷や冷やドキドキの面持ちで取り掛かりましたが、予想以上に時間を要したものの、何とか滑りを抑制する事が出来ました。・・現場はH氏の言葉の通り大変危険な状態でした。予断を許さない状況下にあり、特殊な溶剤を必要とする現場でもあります。また施工後のメンテナンスにおいてもノウハウを必要とする現場です。・・ウンチクなしで早急に施工する事にしました。・・
もう70才を迎える内藤としては、全てを若手に任せたいと考えていますが、・・現場が特殊なんでねー・・と言いつつ今回も施工に同行する事に相成りました。週明けとなり再び草津温泉に向かいました。・・温泉浴場の施工は暑さとの闘いでもあります。・・何故かと言うと、数回のアルカリ洗浄後は、お湯で洗い流したいのでご施設にお湯を溜めておくようお願いしているからです。・・酸化しタイル内部で固まっている体脂肪をアルカリ洗剤で分解洗浄し、お湯で溶かしながら流すとより効果的に体脂肪が除去出来るからです。・・・
宝塚から車で夜通し走って草津に到着し、一服しただけで施工に入ったので、施工終了時には汗だくだく・ふらふらでした。(私だけですが・・・) 当日もH氏のご厚意で一室用意して頂いておりましたので、施工後昼飯を兼ねて草津温泉の源泉を見物し、1時間程で部屋に戻り、後は爆睡と・・・なりました。
大変な現場でしたが、今回も大変喜んで頂いたようで、やれやれでした。また新たな1ページを提供してくれた草津温泉に感謝し今回はここまでとします。
次回へ