PH1.5+非解離成分多量酸性温泉の滑り止め
草津温泉・・PH1.5防滑施工依頼に冷や汗・汗だくのチャレンジ・・・
つい先日、遠征施工に行ってきました。草津温泉PH1.5の温泉場です。・・私的には温泉大国である我が国においても、PH1.5~2の温泉は数か所しか存在しないと思っていますが、どうなんでしょうかね。草津温泉と言えば誰もが知る所ですが、俗に名湯と呼ばれる温泉ですね。・・別府・登別と言った温泉場にもPH2レベルの温泉がありますがいずれも名湯と呼ばれています。黄金泉の呼称で湯治場としても親しまれている有馬温泉、湧きでる温泉は透明で、後に酸化し濁って黄金泉となるのです。人間の皮膚はPH5~5.5と考えると、酸性系の温泉は化学的に人に最も適合すると言っても過言ではないのです。・・・前置きはこの程度にして本題にもどります。
酸性系の温泉の防滑施工というものは、基本上手くいかないのが常説?と言った認識がありますが、正直お問い合わせを頂戴した際、パイオニアの立場を忘れ思わずバックギヤに手がかかりました。・・随分前に記述した事がありますが、温泉には温泉成分分析表ってものがあります。成分表には陽イオン・陰イオン・乖離成分等が表示されていますが、私が注視するのは乖離成分中の非乖離成分です。
今回の草津温泉の非乖離成分の各成分量は、メタケイ酸8%・メタホウ酸9%・メタ亜ヒ酸3%・硫酸イオン4%となっています。・・私が関わった25年の防滑人生で過去最強の難敵を迎え撃つ気分でした。ご依頼いただきました施設のH氏には、″自信がないのであまり期待しないでください″と・・内藤らしからぬ言葉を吐く始末。
実は偶然にも埼玉県で防滑施工の予定が入っていた事もあって、″片道2時間半で草津まで来れるのでついでにデモ施工しに来てくださいよ。″・・とH氏の熱い依頼もあり覚悟をきめました。・・″伺います。″・・有難いことにH氏が部屋まで用意してくれたので助かりました。感謝しかありません。・・・やると決めたら早速、施工溶剤の準備に取り掛かる訳ですが、ここから先は次回で記します。